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アレハンドロ・ホドロフスキー(1969)『エル・トポ』

EL TOPO
製作国:メキシコ
上映時間:123分
監督:アレハンドロ・ホドロフスキー
出演:アレハンドロ・ホドロフスキー/ブロンティス・ホドロフスキー/デヴィッド・シルヴァ

エル・トポ HDリマスター版 [Blu-ray]

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 かつて“メキシコ映画祭”でささやかに上映されただけの伝説のカルト・ムービーが、ビデオ・ブームに乗ってようやく一般公開となった。山賊を始め、哲学者、自然主義者、聖人などを次々に撃ち殺していく、エル・トポ(もぐら)と呼ばれる一人の男。荒野を血で染めぬいた挙げ句、命を落としたエル・トポだったが、やがて彼は僧侶として再生し、地底生活を余儀なくされているフリークスを眼にする……。メキシコの誇る偉大なる異能作家ホドロフスキーが、全てを投じて作り上げた一大パノラマで、鮮烈な映像美と深遠なテーマに彩られている。スクリーンから放たれる、ある種麻薬的な魅力は観る者を虜にする。

すごい映画見ちまったなぁ、という感じ。これを消化しなきゃいけないんだろうけれど、今のところ消化しきれなくて、胃に残っている感じ。

映画にはストーリーの辻褄が重要な映画と、そのストーリーを通して訴えるテーマが重要な映画の二通りがあると思う。この『エル・トポ』は正に後者。

西部劇の皮を被ってはいるが、やっていることは禅問答のような、精神的な世界の話。だから、4人の達人は見つかり始めるとすぐに見つかるし、殺せるタイミングになるとすぐに殺せる。そんなことは些末なこと。重要なのは、彼は4人目の達人を殺せなかった。いくら強くなっても、全てを組み伏せることは出来なかったということ。

後半もすごい。改心した主人公は、フリークスを洞窟から解放するために穴を掘り続けるわけなんですが、まさかあんな結末になるとは…… ベトナム戦争の報道なんかの影響もあるんでしょうね。

とりあえず、今の時点で言えるのは、すごい映画だったということと、これを劇場で見る機会に恵まれて幸せだったということです。