おとやろぐ

イタリア製・ソ連製西部劇研究家見習い

ケバブの誤解

はい、ケバブです。皆さんはケバブというとどんな食べ物を思い浮かべるでしょうか? 東京なんかだと、よく移動式屋台でトルコ人のおじさんがドネルケバブを売っていますが、ああいったものをイメージされるでしょうか? あの日本で売られている屋台のドネルケバブ、もちろんトルコの方が作っていることも多いのですが、意外とイラン人の方が作っていることも多いのですよ。イラン人と言っても、タブリーズや北の方のトルコ系の民族の方が多いみたいですけれど。

ドネルケバブ

さて、このケバブ。ペルシア語ではキャバーブ (کباب) と発音するのですが、ぼくの手元の辞書によると、外来語ではなく、もともとペルシア語の語彙にあったことばのようで、それがトルコや中央アジアに料理とともに広まっていったようです。ちなみに、ドネルケバブというのはトルコ語で「回転ケバブ」という意味で、独特のドネルケバブ焼き器で回転させながら作ることから、その名が付いてるようです。あのドネルケバブはペルシア語では「キャバーベ・トルキー」 (کباب ترکی) と言います。要はトルコのケバブです。

日本ではトルコ風のドネルケバブがケバブの代表ですが、イランでは、「キャバーベ・クービーデ」 (کباب کوبیده) と呼ばれる、羊肉のミンチを鉄串に刺し、炭火やなんかで焼いたものが定番です。その他にも若鶏のキャバーブ(これはひき肉ではなく、どちらかというと日本の焼き鳥の長い物、というイメージ)、ミンチではない羊のキャバーブ、さらには魚のキャバーブなんてのもあります。

キャバーブ ホシュビン・レストラン

この辺でキャバーブの意味がわからなくなってきているかと思います。ペルシア語では、肉をあぶり焼きにすることをキャバーブ・キャルダン (کباب کردن)、日本語に訳すなら「キャバーブする」という風に言っており、あぶり焼きにされた肉料理のことをキャバーブと言います。要は、羊だろうが牛だろうが、鶏だろうが(イランではブタは食べません)、さらには魚だろうが、鉄串に刺されてあぶり焼きになった料理はキャバーブと呼ばれるのです。

日本でよく食べられているドネルケバブ以外にも、もっといろんなケバブ(キャバーブ)があります、という話でした。ではでは。

キャバーブ ハーン・ゴスタル

まぁ、ぼくはキャバーベ・クービーデがあまりに気に入ってしまい、イラン滞在中はほとんどそればかり食べていたんですけれど。