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Mark O'Travelという白地図アプリが面白いという話

以前他のところでも書いた気がするのですが、iPhone / iPad 対応の白地図アプリ「Mark O'Travel」というアプリがあります。これがかなり面白いわりに、日本語での紹介情報があまりに少ないので、また書いてみます。

個人的には、数ある白地図色塗り系サービス/アプリの中では断トツで素晴らしいと思っています。

Mark O'Travel - あなたの旅行マップ。

Mark O'Travel - あなたの旅行マップ。

  • Sergei Shpygar
  • 旅行
  • 無料

何ができるアプリなのか

白地図色塗り系サービス/アプリでできることというのは、だいたい共通していて、何種類かの色で世界地図や日本地図を塗り分けられる、というものです。差別化ポイントとしては何種類の色で塗り分けられるのか、とか、何種類の地図が収録されているか、などです。

主な訴求対象者としては、子ども時代に自分が旅行した県を日本地図で色塗りするのが好きだった人がそのまま大人になった人とか、旅行が趣味で自分がこれまで何ヶ国旅したのか白地図に色塗りして悦に入りたい人とかですかね。どちらも私です。

Mark O'Travelが素晴らしい点

地図収録数・種類

何よりも素晴らしいのが、収録白地図数が、恐らく類似サービス/アプリの中で圧倒的に多く、つい最近までしばしば追加されており、これからの追加にも期待が持てるところ。

まず、無料で使える地図として、6種類の世界地図があります。一番基本となるのが「国連加盟国」という193の国連加盟国に加え、オブザーバーであるバチカン市国パレスチナの塗り分けができる世界地図。また、「主権国家」(205領域)「移入地域」(256領域)「属領」(266領域)「遠い地域」(279領域)という、それぞれ違った度合いに世界が細分化された地図に切り替えることが可能です。

主権国家」では台湾アブハジア共和国コソボ共和国北キプロスソマリランドなど、国連に加盟していない国家・地域や事実上独立しているものの非承認国が多数を占める国家が追加されています。「移入地域」ではフェロー諸島だったり、ジブラルタル香港マカオスヴァールバル諸島といった、国家内での独立性の高い地域が別枠に。「属領」ではフランス領・南極地域のような本国から遠く離れた属領が追加され、「遠い地域」では南極大陸北極点シーランド公国のような、何というか、そういう地域が追加されています。アフリカ大陸のスペイン領であるセウタメリリャもこの段階で独立して塗り分けが可能となっています。

また、6種類目に「旅行者クラブ」(327領域)という少し違った切り口で世界を分けている地図もあり、この地図ではイギリス本国がイングランドスコットランドウェールズ北アイルランドに分けて塗り分けることができたり(コーンウォールはない)、イスタンブールがトルコとは別になっていたり、琉球諸島小笠原諸島を日本とは別に登録できたりと、旅行者に人気の場所が細分化されている一方、「遠い地域」では登録することのできた、事実上立ち入り不可能な無人島、なんかは除外されています。コペンハーゲンにあるクリスチャニアや、イタリアのミクロネーションであるセボルガ公国アゼルバイジャンにある未承認国家アルツァフ共和国(旧ナゴルノ・カラバフ共和国)など、なんで消えてるんだろう、という国・地域もあったりしますけれど。

もう一つの地図グループとして、地域地図というものがあります。有り体に言えば、日本地図で県ごとに塗り分けられる地図、みたいな地図です。それが世界の様々な国家・地域のものが現在120種類あります。これに関しては有料で、1枚1枚お金を払って買うこともできるのですが、全ての地図をまとめ買いすれば400円くらいで買えるうえに、今後追加される地域地図も利用できるので、まとめ買い一択です。

日本やアメリカ、中国みたいな、そこそこの大きさの国からルクセンブルクアンドラと言った、かなり小さな国の地域地図まで一通りそろっています。最近追加された香港、マカオの地域地図とか、細かすぎて自分がどこに行ったことがあるのか、塗り分けに難儀するレベル(笑)

塗り分けの色数

6色で塗り分けられます。塗らない、という状態を合わせると7色。デフォルトでは、未訪問・訪問済み・行きたい、といった旅行関連の名前がついているのですが、カテゴリ名は編集可能なので、例えばEU加盟国、みたいなカテゴリ名にして、自分で塗ってみる、みたいな使い方も可能です。

また、それぞれの国、地域に対して訪問日程データを持たせることができるのですが、この訪問回数に応じで塗り色の濃さを変更する、というオプションもあります。何度も訪問した旅先は濃い色で、1回しか行っていないところは薄い色で表現できるということです。

共有が容易

地図を画像形式で、リストを文字列で共有することが簡単にできます。たとえば、日本の地域地図を画像で共有するとこんな感じ。直接TwitterやLineに投稿することも可能です。

日本地図

日本地図

テキストで共有すると、以下のようなテキストデータを出力することができます。

住んでいた - 5/47
埼玉, 山梨, 静岡, 千葉, 東京
訪問済み - 36/47
愛知, 茨城, 岡山, 沖縄, 岩手, 岐阜, 宮崎, 宮城, 京都, 熊本, 群馬, 広島, 香川, 三重, 山形, 山口, 滋賀, 鹿児島, 新潟, 神奈川, 青森, 石川, 大阪, 長崎, 長野, 鳥取, 島根, 徳島, 栃木, 奈良, 富山, 福岡, 福島, 兵庫, 北海道, 和歌山

Mark O'Travelに要望したい点

日本語に対応しているのですが、翻訳がところどころ微妙に不自然です。塗り分けのカテゴリで、恐らく「Visited」であろうものが「訪れ」という何だかこう神々しい感じの日本語になっていたり、「そんな筈はありません、今までに」というちょっとどういう時に使うのかよく分からないカテゴリが存在していたり(ちなみに「訪れていない」というカテゴリは別にある)。まあ、カテゴリについては自分で項目名を編集できるので、そんなに大きな問題はありません。

一方で、国名・地域名については自分で編集することができないので、たまに気になる翻訳があるのが少し残念。一番謎なのが「パプアニューギニア」という国名。その「の」はどこから出てきた。

まとめ

こんな感じで、ところどころローカライズが不自然な点をのぞけば、かなり有能なアプリなので、白地図アプリを探している人にはかなりおすすめです。