Slaps and BeansがついにSteamリリース!
あのバッド・スペンサーとテレンス・ヒルの名コンビを主人公にしたアクションゲーム「Slaps and Beans」がついにSteamで正式リリースされたようです! スペンサー&ヒルと言えば、欧州では説明不要の人気映画スターコンビなのですが、残念ながら日本ではそこまでの知名度はないかもしれません。
御託はいい、早く買いに行かせろ、という方はこちら。
バッド・スペンサーとテレンス・ヒルの名コンビとは?
マカロニウエスタンが好きな人なら……まあ、説明不要ですね。ちょっとマカロニを見たことがある方なら、『ミスター・ノーボディ』でヘンリー・フォンダ演じる老ガンマンを追いかけ回していた若いガンマン、ノーボディを演じていたのがテレンス・ヒルだと言えば、思い出せるでしょうか。
バッド・スペンサーに関しては、日本の映画ファンに一言でわかる出演作があんまりないんですよね。ものすごい巨体なので、一回見れば絶対に忘れられないのですが。
ヒルとスペンサーの最初の共演作は、一応は1959年にカルロ・ルドヴィコ・ブラガリア監督によって撮られた『ハンニバル』という史劇映画なのですが、この映画では直接の共演シーンはありません。本格的な共演一作目はマカロニウエスタン『Dio perdona... Io no!』。
そして、彼らの人気を決定的にしたのが、1970年のコメディ・マカロニウエスタン『風来坊/花と夕日とライフルと…』および続編の『風来坊 II/ザ・アウトロー』でした。その後、コンビの関係はそのままに舞台を現代に移し、『サンド・バギー/ドカンと3発』や、日本では「笑激シリーズ」として一部のファンには知られている『笑激のギャンブルマン』、『笑激のボンゴボンゴ島!!』などのヒット作を連発し、本国イタリアをはじめ、ドイツ、ハンガリーなどでも不動の人気を誇っていました。
その功績を称え、2010年にはイタリアのアカデミー賞ともいわれる、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞の生涯貢献賞がスペンサーとヒルの二人に送られています。
その後、バッド・スペンサーは2016年に惜しくも86歳で永眠されましたが、テレンス・ヒルは79歳になった今でも、イタリアだけではなくヨーロッパ中で人気の現役スターとして活躍しています。近年ではまだ続編が撮影されているTVシリーズ『マッテオ神父の事件簿』の主人公ドン・マッテオが当たり役。
実は私、テレンス・ヒルのことは生で拝見したことがあります。スペインのアルメリアで一昨年開催された、アルメリア・ウェスタン・フィルム・フェスティバル(AWFF)にゲストとして、当時ちょうど近くで監督作を撮影していた彼が招かれていたのです。私はちょうど同じタイミングでマカロニファン仲間たちと、ロケ地の調査&観光に出かけていて、会場で遠くからですが、目にすることができました。すごく嬉しかった。
Slaps and Beansはどんなゲームか?
端的に言うと、『ファイナル・ファイト』シリーズによく似た、ベルトスクロールアクションゲームです。ゲーム画面を見ていただくと分かりますが、昔のゲームセンターのゲームを意識した、比較的チープな作りになっています。制作費の兼ね合いもあるのでしょうが、彼らが活躍していた時代の雰囲気がよく出ている気もします。
ゲーム画面はこんな感じ。ファースト・ステージは『風来坊/花と夕日とライフルと…』をモチーフにしています。ステージごとに、彼らの主演作をモチーフとした舞台で、ヒルとスペンサーを操って大暴れできるって寸法です。ローカルの二人プレイに対応しており、その場合、各々がヒルとスペンサーをそれぞれ受け持ちます。一人プレイの場合、選ばなかったキャラクターはNPCとなりますが、プレイ中にプレイキャラクターを切り替えることが可能です。
画面を見てのとおり、現在は日本語には対応してはいません。ただ、Kickstarterの更新内容などを見ると、対応させたいという意向はあるみたいなので、翻訳スタッフが見つかれば対応されるかもしれません。私が名乗り出ればいいのでは、という説も一応はある。
プレイ中の画面はこんな感じ。テレンス・ヒルの許諾及び、バッド・スペンサーの事務所の許諾をしっかりととっているオフィシャルゲームで、さらに音楽も制作費が足りる限りは使用許可を取って映画のオリジナル・ミュージックを使っている、というファンには嬉しい作り。まあ、このゲームをプレイするのはほぼ100パーセント二人のファンでしょうからね。
そんなこんなで、ついに正式リリースされたバッド・スペンサーとテレンス・ヒルのオフィシャルアクションゲーム、二人のファンだったらもちろんプレイしますよね。ちなみに私はKickstaterでそこそこ結構な額をがっつりバックしていたりします。