OtoyaLog

おとやさんが好きかって書くログ

2022-01-01から1年間の記事一覧

破裂音の三項対立問題

愚痴です。 私が今まで勉強したことのある中国語系の言語は普通話と広東語だけだったのですが、それに最近加わったのが台湾語です。 普通話も広東語も破裂音として存在するのは無声有気音と無声無気音だけでした。一方で、台湾語には無声有気音と無声無気音…

台拼か教会ローマ字か

台湾語のローマ字表記の話。結論から言うと、私は基本的に台拼を使って勉強するので、今後このブログに出てくる台湾語のローマ字表記も基本的に台拼のものになります。 以下蛇足。 台湾語のローマ字表記は何種類かあるのですが、こと日本で台湾語を勉強しよ…

台湾語の声調変化とたたかう

以前にも台湾語の声調について書きましたが、台湾語は個々の声調自体の難しさは普通話と広東語の中間といった印象です。これはあくまで個人的な感覚ですが。 むしろ、台湾語の声調システムの真骨頂はその声調変化にあると言えます。普通話でいうと、3声と3声…

「キャラクターを描くのにその内臓まで描く」(「星の王子さま」より)

多言語学習者界隈では各言語版の『星の王子さま』を収集するのが流行っている界隈もあるようで、私も少し前に広東語版の『星の王子さま』を手に入れました。毎日少しずつ書き写しながら読んでいるのですが、面白い表現にぶつかったのでご紹介します。 まずは…

台湾語の教会ローマ字の声調表記への文句

台湾語、福建語、閩南語、いろいろと言い方はありますが、台湾で多く話されている中国語の方言のうち、いわゆる「国語」ではなくて客家語でもないやつです。 台湾語って書いて「国語」を指しているケースも(特に日本語界隈で)ままあるし、福建語とか閩南語…

『深夜特急』に出てくる広東語「ハムサン」編

沢木幸太郎の『深夜特急』「第二章 黄金宮殿」にこんな一節が出てきます。 ついに彼女は立ち上がり、ひとこと呟くとそのまま部屋を出て行ってしまった、ハンサム、と聞こえたが、そんな言葉でないことは、彼女の表情の硬さから明らかだった。(中略)そのこ…

これから中国語の話題を増やすかもしれません

し、増やさないかもしれません。 この間Twitterでこんなことを書きました。 中国語(包括方言)の役に立たない知識だけを紹介するブログでも作ろうかしら(多分作らない — ▶︎おとや (@kyootoya) August 21, 2022 もともと私の学生時代の専門分野は言語学で、…