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破裂音の三項対立問題

愚痴です。

私が今まで勉強したことのある中国語系の言語は普通話と広東語だけだったのですが、それに最近加わったのが台湾語です。

普通話も広東語も破裂音として存在するのは無声有気音と無声無気音だけでした。一方で、台湾語には無声有気音と無声無気音に加えて有声無気音が加わります。

ちなみに日本語には有声無気音と無声無気音が存在しています。図に表わすとこんな感じ。

この図、別にいらなかった説あるな。

ちなみに私は有声無声、有気無気の関係をいわゆるボイス・オンセット・タイム(息を出しはじめてから声帯が振動し始めるタイミング)で理解しているんですが、この理解だとヒンディー語とかに存在する有声有気音の出し方が分からないんですよね。まあ、今はそれはいいとして。

で、発音上の難しさとしては、普通話や広東語を話す時、無声無気音が勢い余って有声無気音になったとしても、不自然さはあっても一応通じる(ことが多い)のです。一方、台湾語の場合は無声無気音を調音すべきところで有声無気音になってしまうと違う音になってしまうので、その辺は普通話や広東語よりもシビアになります。

まあ、我々日本語母語話者は母語に有声無声の区別があるので、普通話しか話せない人に比べるとだいぶ楽だとは思うんですけれど。

もう一つのネックが表記問題。上の図でも分かるとおり、普通話や広東語では(両唇音で代表すると)pで無声有気音、bで無声無気音を表わしているのに対し、台湾語ではpで表わされるのが無声無気音、bで表わされるのが有声無気音と一つずつずれます。これが地味に難しい。気をつけないと、ぱっと見で無声無気音を無声有気音で読みそうになります。

以上愚痴でした。今回はこんなところで。